「有害事象」(adverse events)とは母集団で発生するまたは検出される「生体にとって好ましくない出来事」すべてを指す。従って、薬物を投与して患者に起こるあらゆる好ましくない出来事を有害事象という。投与した薬物との因果関係の有無に関わらず発生した医学的事象で、患者にとって不都合な症状・所見はすべて有害事象である。例えば、抗生物質を服用している患者が骨折したとすると骨折は有害事象として記録される。 新薬開発の治験においては、すべての有害事象が調査・記録される。それらの有害事象を詳細に検討・評価をして、治験薬との因果関係の有無を検証する。薬物との因果関係が「有り」とされたものは「薬物有害反応」(adverse drug reactions、「薬剤性有害事象」とも言う)に分別される。 治験中に発生した有害事象が薬物に起因する反応か否かを決定することは重要な判定業務で...
「有害事象」(adverse events)とは母集団で発生するまたは検出される「生体にとって好ましくない出来事」すべてを指す。従って、薬物を投与して患者に起こるあらゆる好ましくない出来事を有害事象という。投与した薬物との因果関係の有無に関わらず発生した医学的事象で、患者にとって不都合な症状・所見はすべて有害事象である。例えば、抗生物質を服用している患者が骨折したとすると骨折は有害事象として記録される。 新薬開発の治験においては、すべての有害事象が調査・記録される。それらの有害事象を詳細に検討・評価をして、治験薬との因果関係の有無を検証する。薬物との因果関係が「有り」とされたものは「薬物有害反応」(adverse drug reactions、「薬剤性有害事象」とも言う)に分別される。 治験中に発生した有害事象が薬物に起因する反応か否かを決定することは重要な判定業務であ