シムジア、アステラスとの販売提携を解消

 ユーシービージャパンは11月6日、関節リウマチ治療薬「シムジア」について、アステラス製薬との販売提携契約を解消すると発表した。25年4月1日以降は、UCBが単独で販売と販売促進活動、流通を担う。提携を解消する理由について、同社は「ブランドの浸透が進んだため」と説明した。


科研製薬、セラデルパーの国内第Ⅲ相開始

 科研製薬は11月5日、原発性胆汁性胆管炎治療剤「セラデルパー」(一般名)の国内第Ⅲ相試験を開始すると発表した。「ウルソデオキシコール酸」(UDCA)の効果不十分またはUDCA不耐性の同患者を対象に、1日1回、52週間の経口投与による有効性および安全性を評価する。海外では、導入元の米シーマベイ・セラピューティクス(3月に米ギリアド・サイエンシズが買収)が同患者を対象に実施した第Ⅲ相試験結果をもとに申請し、8月にFDAが迅速承認している。


日本化薬、タレトレクチニブの第Ⅱ相が好結果

 日本化薬は11月1日、米ニュベーションバイオから導入した経口ROS1阻害剤「タレトレクチニブ」のグローバル第Ⅱ相試験「TRUST︱Ⅱ」の結果について、日本肺癌学会学術集会で報告されたと発表した。ROS1融合遺伝子陽性の進行または転移性の非小細胞肺がんを対象に実施した試験で、今回は日本人集団のデータを初公開。客観的奏効割合は、ROS1阻害剤による治療歴がない群は85.7%、ROS1阻害剤による治療歴(1剤)がある群は70.0%だった。今後、同試験の結果にも基づき、国内申請に向けた準備を進めていくとしている。


バクスミー、日本リリーからGRPジャパンに承継

 日本イーライリリーとコンサルタント業を展開する米グローバルレギュラトリーパートナーズ日本法人(GRPジャパン)は11月1日、低血糖時救急治療剤「バクスミー点鼻粉末剤3㎎」の製造販売承認について、日本リリーからGRPジャパンに承継すると発表した。12月31日付。同剤をめぐっては、23年4月に米リリーが、グルカゴン製剤に力を入れる米アンファスター・ファーマシューティカルズに全世界での製造販売承認を承継する契約を締結したと公表済み。このため国内でも検討が進んでいたが、アンファスターがGRPジャパンを国内での承認取得者とする契約を結び、日本リリーからGRPジャパンに承継することとなった。


コニカミノルタ、アンブリー・ジェネティクスを売却

 コニカミノルタは11月5日、遺伝子検査事業を手掛ける米子会社アンブリー・ジェネティクスを6億ドルで売却すると発表した。譲渡先は米テンパスAIで、年度内の売却を予定する。個別化医療市場の立ち上がりを見込んだコニカミノルタは、17年に産業革新機構(当時)とともに約900億円を投じ、アンブリーを買収した。だが、新型コロナウイルス禍の影響などで遺伝子検査需要が想定を下回り、業績不振が続いたため、事業の見直しを決定。今回の取り組みもその一環となる。


リストカット痕への培養表皮の移植治療を開始

 ジャパン・ティッシュエンジニアリングは11月5日、創傷と瘢痕の治療に特化した医療機関「きずときずあとのクリニック」(本院=東京都江東区、村松英之院長)とリストカット痕に対する培養表皮の移植治療を今月1日から開始したと発表した。自由診療として同クリニックで実施し、JTECは使用する自家培養表皮を供給する。両者は、JTECが採択された経済産業省の22年度第2次補正予算「再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装に向けた環境整備事業」のなかで、同移植治療を行い、患者の心理的苦痛の軽減とQOL向上を確認。今回、同クリニックでの正式な診療として採用されるに至った。リストカット痕の治療は海外からの需要も多いことから、今後はインバウンド患者の受け入れも検討するとしている。


アッヴィ日本法人新社長にロドリゲス氏

 アッヴィ日本法人は10月25日、ティアゴ・カンポス・ロドリゲス氏が新社長に就任すると発表した。11月1日付。現社長のジェームス・フェリシアーノ社長は、シニア・アドバイザーに就き、進行中の中期経営計画(21〜25年)のサポートに回る。ロドリゲス氏は、99年に米アッヴィの前身であるアボットラボラトリーズのポルトガル法人に入社。その後、スウェーデン法人や日本法人のイミュノロジー事業本部長、米国本社のグローバルマーケティング・イミュノロジー領域バイス・プレジデントなどを歴任した。現在はインターコンチネンタルを統括するコマーシャル担当バイス・プレジデントを務めている。