沢井製薬、神戸分析研究センターを開設
沢井製薬は12月2日、発がん性物質「ニトロソアミン類」の分析研究に特化した分析ラボ「神戸分析研究センター」(物性研究部サテライトラボ、兵庫県神戸市)を開設したと発表した。自社製品の有効成分由来のニトロソアミン類(NDSRIs)を評価する試験法を開発し、実測を行うほか、社外分析受託会社や社内分析部門への技術移転も進めていく。本格稼働は12月下旬を予定している。
ニプロ、イリノテカンの代替供給を開始
ニプロは12月2日、ヤクルト本社の抗悪性腫瘍剤「カンプト点滴静注40㎎/100㎎」の代替候補品「イリノテカン塩酸塩点滴静注液40㎎/100㎎『NP』」の代替供給を開始したと発表した。ヤクルトは6月にカンプトの販売中止を公表(経過措置期間は25年3月31日)しており、安定供給に向けてニプロが代替品を増産するとともに、カンプトの医薬情報を引き継ぐとしていた。ニプロによる情報提供は25年4月から開始予定。かねて販売中止や薬価削除される長期収載品の医薬情報をめぐっては、厚生労働省がメーカー間で協議を行うよう要請しており、今回、それに応えた格好だ。
JCR/メディパル、JR-446の第Ⅰ/Ⅱ相開始
JCRファーマとメディパルホールディングスは12月3日、JCRが創製した血液脳関門通過型α-N-アセチルグルコサミニダーゼ製剤「JR-446」について、ムコ多糖症ⅢB型に対する国内第Ⅰ/Ⅱ相試験で1例目被験者への初回投与を行ったと発表した。18歳未満の患者を対象に同剤の安全性や忍容性、潜在的有効性を評価する。臨床研究等提出・公開システム(jRCT)によると、試験終了日は29年8月31日となっている。ムコ多糖症ⅢB型は、ライソゾーム病の一種で、重度の中枢神経障害が起こる。
あすか製薬、レナサイエンスとの共同開発を終了
あすか製薬ホールディングスは11月25日、子会社あすか製薬がレナサイエンスとの共同開発とオプション契約を終了すると発表した。レナサイエンスが行っていた月経前症候群(PMS)/月経前不快気分障害(PMDD)治療薬の第Ⅱ相医師主導治験の結果に基づいた。両社は19年から同治療薬で提携してきたが、レナサイエンスが6月に発表した第Ⅱ相医師主導治験結果では、最終評価時点の黄体期後期のPMS症状の記録の総和について、月経周期3周期目からの変化量を主要評価項目としていたが、統計的な有意差が認められなかった。
富士製薬が5ヵ年の新中計、女性医療などで成長
富士製薬は11月25日、5ヵ年の中期経営計画(25〜29年)を策定したと発表した。成長ドライバーとして、女性医療、バイオシミラー事業、グローバルCMO事業を挙げ、最終年の目標として売上高800億円(24年実績461億円)、営業利益100億円(同38億円)を掲げる。中計期間中の無形資産投資(研究開発費、ライセンス・販売権)には390億円(前中計では295億円)を計画する。
新日本科学のSTS101、再申請をFDAが受理
新日本科学は11月26日、米国子会社のサツマファーマシューティカルズが行った経鼻偏頭痛薬「STS101」の再申請を米国食品医薬品局(FDA)が受理したと発表した。審査終了目標日は25年4月30日。同薬をめぐっては、23年3月に新薬承認申請したものの、今年1月にFDAから審査完了報告通知を受領。主に製剤関連の指摘事項があったため、同社は追加情報を盛り込んだうえで10月に再申請していた。