米国のドナルド・トランプ大統領は2月18日、医薬品の輸入品に25%の関税を課す可能性があると発言した。ホワイトハウスが貿易関係の再構築を模索するなか、製薬業界が関税の可能性を指摘された最新の事例となった。医薬品は医療で重要な役割をもつため、従来はこのような貿易障壁を免れてきたが、今回は業界にとっては厳しい状況に直面する可能性が高くなってきた。


 医薬品にいつ、どのような関税が課されるかはまだ不明だが、トランプ大統領は生産者が米国内で製造能力を拡大できるようにしたい意向を示している。


 米国国際貿易委員会のデータによると、米国は23年に1767億ドル相当の医薬品を輸入した。90年代以降、米国は医薬品の輸入依存度を高めており、米国の処方薬に使用される医薬品有効成分の推定80%は海外で生産されている。