佐藤製薬/エーザイ、ネイリンカプセルのコ・プロ解消

 佐藤製薬とエーザイは3月4日、経口抗真菌剤「ネイリンカプセル100mg」(製造販売元は佐藤製薬)について、国内でのコ・プロモーションを3月末で終了すると発表した。同剤は18年7月から佐藤が販売し、両社でコ・プロを展開してきたが、26年4月以降は佐藤が単独でプロモーションを担う。25年4月〜26年3月末は移行期間で、エーザイがプロモーション活動と佐藤への業務移管を行う。この件に関連して、佐藤はエーザイに一時金を支払う。

JCRファーマ、新製剤工場を建設

 JCRファーマは2月25日、神戸サイエンスパークセンター(神戸市西区)内で新製剤工場の建設に着工したと発表した。同センター内では、原薬工場が稼働しており、新工場は有事の際のワクチン受託生産体制に備えたもの。経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の補助金を用いて建設する。平時には同社のバイオ医薬品製造を担い、将来のグローバル展開を支えていく。総工費は約250億円で、26年9月に竣工予定。

生化学工業、変形性関節症薬の第Ⅲ相開始

 生化学工業は2月21日、新規の変形性関節症治療薬「Gel│One」について、日本での第Ⅲ相試験を開始したと発表した。膝関節、股関節、それら両方を対象とした長期投与試験をそれぞれ計画しており、被験者への投与を始めた。同薬は、生化学が独自の架橋技術を用いて創製した架橋ヒアルロン酸ゲルを主成分とする関節注射剤。関節腔内に長く残留するため、1回の投与で長期の疼痛抑制効果が期待されるという。米国や台湾、イタリアでは発売済みだが、海外での適応範囲は膝関節のみ。日本では海外にない股関節の適応を追加すべく、複数の試験を立てている。

日本化薬が「タレトレクチニブ」を国内申請

 日本化薬は3月3日、ROS1阻害剤「タレトレクチニブ」を国内申請したと発表した。適応は「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」。同剤は米ニュベーションバイオからの導入品。24年9月開催の世界肺がん学会で発表された同患者を対象としたグローバル第Ⅱ相試験「TRUST-Ⅱ」の結果などに基づき申請した。中国では国家食品薬品監督管理局(NMPA)が1月に承認。米国では米国食品医薬品局(FDA)が審査中で審査終了目標日は6月23日となっている。

東和薬品、医薬品供給の効率化で新施策

 東和薬品は2月26日、IT大手のTISとの共同出資会社であるTスクエアソリューションズ(大阪府守口市)とともに、医薬品の供給効率化に関する新たな取り組みを始めると発表した。①社内情報の共有強化による市場変化へのより柔軟な対応の実現、②シミュレーション機能拡充による計画精度の向上、③市場や社外情報の利活用・他システム連携によるプロセスの高度化——がテーマ。現在、対応するシステムを開発中で、今年7月の稼働を予定する。データの蓄積や見える化、分析を進めることで生産を安定化し、医薬品供給不安解消を図る。