シリーズ『くすりになったコーヒー』


 まさか日本がこんなに惨めになっていたとは気づかなかった。アスリート達は素晴らしいのに、どうして政治が駄目なんだろう?COVID-19の国産ワクチンが出来ない理由も、政治の貧困にあるらしい。でもその政治家を選んでいるのは国民だから、自分を恨むしかないじゃあないか・・・もう諦めるしかないのでしょうか?でも、海外を見ればワクチンを作れる国が幾つもあるのだから、人類そのものは大したものです・・・そう思ってめげずに自粛生活を続けています。


●ワクチンが来るのを待っている間、新型コロナ特効薬はないだろうか?


 パンデミックが始まって間もない頃から、筆者はコーヒーのニコチン酸(ナイアシン)に興味を持って情報集めを続けてきました。沢山の情報が出ていますが、そのままズバリ「コロナを治す」薬はありません。あるのはコンピューターを使ってシミュレートしたデータ(インシリコ・データ)、ナイアシンが体内でNADになって発揮する作用が新型コロナにも有効なはず・・・という仮説、ナイアシンの過去の適応症がCOVID-19にも有効ではないかとの期待感、それらに基づいて「咳が出たらナイアシン」と勧めている病院の存在、等々です。


●このブログに書いてきたCOVID-19関連記事をまとめておきますので、これを目次替わりに使ってください。


第407話 患者の珈琲学(その60)苦味と新型コロナウイルスの関係―1

第408話 番外編 コーヒーと新型コロナウイルス余話(その1)

第409話 患者の珈琲学(その61)苦味と新型コロナウイルスの関係―2

第410話 翻訳 コロナウイルス血栓の謎が深まる

第411話 翻訳 コロナウイルス血栓の謎を解く

第412話 翻訳 COVID-19と腸内細菌叢:群れのなかの小さな新顔

第414話 翻訳 健康な動脈が新型コロナ合併症から子供を護る

第416話 コーヒーとCOVID-19(1)コーヒー成分に効き目の予感

第417話 コーヒーとCOVID-19(2)コーヒー成分のCOVID-19薬理学

第418話 コーヒーとCOVID-19(3)ファクターXは「ジャポニカ米・コーヒーがサポート」

第419話 コーヒーとCOVID-19(最終回)コロナに負けない方程式

第421話 コロナに勝つ“ACE1«ACE2”を目指すコーヒー成分

第423話 「COVID-19コーヒーの可能性」発表してきました

第427話 患者の珈琲学(その63)コロナに勝つ?COVID-19患者のコーヒーとは

第433話 翻訳 ビタミンB3:COVID-19治療薬としての可能性

第435話 翻訳:COVID患者の匂いと味の障害とは

第440話 コーヒーの香りが変だと思ったらニコチン酸を飲みなさい


 ほんの1年の間に雑駁な内容とはいえ、コーヒーも絡めて話題が多岐に渡っているのが特徴です。この中から、コーヒーのナイアシンが特効薬になると仮定して、その根拠を改めて厳選してみます。


①過去の肺感染症治療の経験と知識は、感染したら早めにビタミンB3(ニコチン酸がベター)を飲むよう勧めている(第433話を参照)。




②ウイルスの主要酵素MPROに結合して増殖を止めるイン・シリコ創薬では、NADの還元型であるNADHが指摘されている(第417話を参照)。



③同じく、MPROに結合して酵素作用を阻害する最も小さな分子はニコチン酸であるとのイン・シリコ・データがある(第418話の補遺を参照:もっと詳しくは → こちら )。



 根拠①~③は、ニコチン酸が新型コロナウイルスの増殖を直接阻害する可能性を示しています。もしそれが無いとしても、ニコチン酸やニコチン酸アミドのビタミンB3が自然免疫力を高めて感染を予防する可能性が高いこと、前回の第440話に解説した通りです。


(第442話につづく)